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オール電化住宅の紹介 建築家の建てた電化住宅
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さまざまな仕組みで家の中に空気の流れをつくる
施主のライフスタイルを考慮し、設計・設備の工夫によって四季を通じた過ごしやすさを実現した住まい
不利な条件を克服した快適性
では、具体的に「横山台の家」という作品についてお聞かせください。
施主との打ち合わせの後、敷地を初めて訪れたときに、西方に遠望する山並みの緑と南北に細長い敷地が印象に残り、西を向いた細長い家にするというイメージはすぐにかたまりました。住宅の形として、細長いうえに西向きというのは省エネルギーの点で非常に不利なのですが。
床・天井をはじめ木にこだわった室内は、仕上げに希少な針葉樹「青森ヒバ」を使用。袴田氏と施主が青森に何度も足を運んで選んだとのこと。
その不利な形をあえて採用された理由はどこにあるのでしょうか?
省エネルギーだけを考えれば、北側にまとめて建てる方法もありました。しかし、周辺環境と施主のご家族のライフスタイルを考えると快適な住宅にはならないと判断したからです。
悪条件を排除することで省エネルギー性能を高くすることは容易ですが、それが住まい手の土地に対する思いを見失うきっかけになったり、土地の隠れたポテンシャルや小さな美点をなくしてしまったりするのであれば、私の設計の意図とはかけ離れたものとなります。私自身、「省エネルギー」とは住宅の基本性能だと考えていますから、その上で何を施主に提案できるのかが重要なのです。
では、あくまでも施主の生活に合った「住まいのあり方」の提案ということですね。
はい。「横山台の家」は、南北に細長いこの敷地ならではの長所を活かして、どの部屋からも西側に平行する山並みを眺めることのできる奥行きのある住宅となっています。西向き採光と、風向方向に深い奥行きという少々非常識な形態ではありますが、それが打ち合わせの中で見つけた住まい手の生活の形なのです。その室内環境上の不利は、風通しや植栽による西日遮蔽、オール電化の採用といった建築的工夫で解決しようと考えました。壁・屋根の断熱・気密性能は、次世代省エネルギー基準に準拠しています。
眺望を確保しながら西日を遮るというのは相反するように思えますが。
西日に対しては落葉樹を効果的に植樹しています。強い日差しを遮りたい夏には葉が茂り、逆に葉が落ちる冬には貴重な太陽光を室内に取り入れることができます。樹木より高い2階のバルコニーに面する各個室にはFRPルーバーを取り付けて、西の方角を覆い、南西の山並みを望めるように位置を決めています。このように建築そのもの、設備、植栽などに様々な工夫を凝らして、四季を通じて快適に過ごすことのできる住宅となっているのです。
家の中心に位置する風の通り道「吹抜け」。玄関脇の車庫は一番涼しい場所。ここから取り入れた空気を、吹抜けが家全体に運んでくれる。
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